2009年8月22日土曜日

あなたの肺年齢は?

先日は少し早めに職場を出て、京都大学で開催される秋田大学の塩谷隆信教授による『COPDの病態と呼吸リハビリテーション最前線』という講演を受けてきました。
塩谷教授は呼吸器内科学、呼吸器リハビリテーションの分野において第一線で御活躍されており、各方面から多数の参加があり、非常に興味深いお話を聞けました。



今年6月、『COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン(第3版)』が発行されました。

COPDは日本には500万人以上の患者さんがいると言われ、 タバコなどの有害ガス・粒子により肺に炎症が起きて、空気の通り道である気道(気管支)や、酸素の交換を行う肺(肺胞)などに障害が生じる病気です。
その結果、空気の出し入れがうまくいかなくなるので、通常の呼吸ができなくなり、息切れが起こります。主な症状は、咳・痰・息切れなどです。

本症の最大のリスク因子である、 タバコ喫煙が先進工業国のみならず発展途上国においても高率になっており、このまま増加し続ければ2020年には全世界の死亡原因の第3位もなると言われています。

COPD長期間にわたる喫煙習慣が主な原因であることから、“肺の生活習慣病”とも呼ばれ、主に喫煙者、喫煙歴のある人に多い病気です。(受動喫煙によってもCOPDは発症することがあります。)

「肺の破壊」が進むと2度と元には戻れません。



ファイザー株式会社が8月1日の「肺の日」に向けてこんな調査を発表しました。
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2009/2009_07_27.html
なんと、50代の7割、60歳以上のほぼ100%(97%)がCOPDの疑いに罹っているそうです。
COPDは症状が自覚しにくく、見過ごされがちだと言われています。

肺の健康を示す指標である『肺年齢』は呼吸機能検査にて測定されます。
喫煙期間が長い方は、この検査ができる医療機関を受診してみてはどうでしょう?
なかなか禁煙のできない方は、この結果で決心がつくかも??しれません。

禁煙医師連盟ホームページの「喫煙者と非喫煙者の肺の比較写真」です。
COPD情報サイト http://www.spinet.jp/index.html

理学療法士K