今月末、リハボでは体力測定を行います。今回は、その中の一つをご紹介したいと思います。
動的バランスの評価
ファンクショナルリーチテスト(:FRT)
この測定は、“立った位置から足を動かさず、片手を水平前方へどれだけ遠くへ届かせることができるか?” その距離を測るものです。
“重心位置が変わっても、どれだけ足を踏ん張る事ができるか。”という転倒リスクの指標となります。
体力測定それぞれには、年齢や性別によっての平均値(階級別基準値)や、ある現象がその値を境に大きくなる(小さくなる)といった境界値があります。
今回ご紹介しているFRTでは、
①FRT測定距離15cm未満が転倒の可能性が大きくなるとされています。(境界値)
また、②25cm以上の高齢者に対し、15cm未満の高齢者は転倒の危険が4倍あるとされています。
そしてもう一つ。
自分がここまでできるという「見積り」と、実際の「実測値」との差である、「見積もり誤差」が大きい人ほど、転倒危険性が高いといわれています。
『手が届くと思って手を伸ばしたら届かなくて、バランスを崩してこけそうになったこと、ありませんか?』
③FRT測定距離では、見積もり誤差6cm以上の誤差があった群は極めて転倒する危険性が高いとされています。
FRTの測定値から起こりうる現象が予想されます。
体力測定は、全身の持久力や筋力、柔軟性など様々な角度から6項目程度で体力レベルを測ります。 私たちは、ご利用者様のリハビリプログラムを立てるにあたって、一つの指標として参考にしてします。
3ヵ月に一度の体力測定を、自分自身の体力レベルをみるために、また、日々の運動の効果判定として、活用してみて下さい。
理学療法士K