12月8日、当院で超音波(エコー)検査・診断の勉強会を外部講師の永井教生先生(理学療法士)をお招きして、開催致しました。永井先生は、整形やスポーツ整形分野に精通されており、超音波やその他学術研究や執筆活動、臨床などさまざまな分野でご活躍されています。
当院には老若男女、幅広い地域の年齢層の患者さまが来院されます。なかでも、運動器疾患の患者さまが多く、五十肩や肩関節腱板断裂(損傷)、足関節捻挫、野球肘、投球肩、膝前十字靭帯損傷、変形性膝関節症などさまざまです。
運動器の診断と言われれば、まず思い浮かべるのが、単純レントゲン写真だと思います。単純レントゲン写真では、診断が骨の病変に限局されます。また、他の検査にはCTやMRIがあり、それぞれの強みがあります。CTでは骨病変の精査、MRIでは軟部組織(筋肉、筋膜、腱、靭帯、皮膚、脂肪組織など)の病変の精査などといったものです。しかし超音波ではそれを上回るすべての組織病変(骨・軟骨・筋・腱・靭帯・末梢神経の異常、血管など)を直接評価できる特徴があります。
私たちセラピストはリハビリのスペシャリストで、骨や筋肉などの解剖学や運動学を知ったうえで目の前の患者さまを触診したり評価して、患者様に見合うストレッチや筋トレ指導などをします。しかし、実際に画像をみて診断して治療を行うという概念はあまりないのが現状です。
超音波診断が患者さまに対して使えるようになれば、操作しながら、「この筋肉や靭帯が損傷しています。だからここを重点的に治療しましょう」とかの説明をよりわかりやすく、患者さまにお伝えできると思います。
リハビリ科 M